top of page

end of summer

 

~Lunatic Venus Op.2 “Re:vival”~

空を見上げていた
紺碧の夜空だ

 

雲の疎らに月明かり
今夜の空は暗かった

 

小さな星まで、よく見えた
眩しいほどに、よく見えた

 

矢鱈と光る星があった
小さくて目立たない

 

小路の端の雑草の花
それを眺める感覚

 

今まで無視してきた
なんでもないものたち

 

繰り返す点滅
線香花火に似ている

 

終わる頃、バチバチ光って
もれなく寂しくなる

 

その光は、はたりと消えた
たぶん、電池切れだった

 

暫く眺めていたけれど
その光は戻ってこなかった

 

「死んだんだ……」

 

悲しくなった
僕は一体、どれくらい前の今日
悲しくなれば良かったのだろう?

bottom of page