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​銀河"GALAXY"#9

~Lunatic Venus Op.9 “ΔΔΔtrinity”~

嘗てニンゲンは 碧い惑星に棲んでいたらしい
『地球』
比較的小さな恒星が構成する空間に浮かぶ
緑と水と空気 神に祝福された聖域だった……

 

──だったらどうした?
手に入らないものに 何時までも固執して
目の前の獲物を逃したら 明日は無い

 

重力も 真空も 放射状の光でさえも
闇に広がる 何かと共に超えていく

 

それが仲間とか トモダチとか 名前の無いモノ
くだらない領分 飽き飽きしながらも
生にしがみつく 哀れな私だけれども

 

大気圏の 重なる青に 穴をあける程の力で
闇雲に生きる 生きるためだけに

 

場所までは求めていない
資源が少しでも在れば十分
横取りは許さない どうせ……
私を裏切った奴等の生き残りだろう 爆破しろ

 

銀河を翔て 追い掛ける
砕け散る星屑は焔硝
もう一度 生きているって 輝くために

 

南西の星が燃えている 次に閃く瞬間に

意味なんて 求めないで

この星を陥落せ!

 


粉砕して飛び散る 綺麗事 建前 偽善
此処は止められない速度で拡がる
宇宙の片隅 或いは真ん中

 

光の無い座標では 嘘も歌になって
悲しみを 遠く 共鳴する箱へと 空気で伝える
だけど 此処には 空気が無い

 

それなのに 理解と受容を求めて

足掻き続ける 哀れな私を
君は嘲笑うだろうか?

 

それでも帰れる家なんて 無いから
後悔も許されないのだから

 

この星を陥落せ!

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