清んだ空気 緑の風 サファイアの海
視界に入りきらない世界
すべての自然が 私の家

 

小さな歌を歌って 大きな海を渡った
白い鴎が私の友達 そして仲間 そして家族
魚の鱗は日光に煌めいて 月光に眠った

 

時には島で憩い 木陰で夢を育んだ
小さな私が未知の大陸を旅する夢
其処では新たな出会いが在って
私は世界の ほんの端っこを 漸く識る

 

小さな歌を歌って 大きな夢を描いた
瑠璃色の蝶も私の友達 そして仲間 そして家族
波に流され 波に抗い 私は此処で生きていた
すべての自然が 私の家だったから

 

何時の日か 人間は神を忘れ去った
地球上のあらゆる大陸 海 空を
旗を掲げて 制したと思い込んだ

 

此処は私達の家 海には神が棲む
私の頭から黒く穢れた油を注いだ人間
私は人間を許さない 神も人間を許さない

 

すべての自然が 私達に還されるまで
人間は祟りに苛まれるだろう
此所は私達の家 海には神が 森にも神が棲む

 

もう二度と自由に泳げない私に
人間はどう 償うというのだろうか

 

澱んだ空気 くすんだ風 黒い油の海
視界に入りきらない世界
すべての自然が 私の家