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Who

~Lunatic Venus Op.9 “ΔΔΔtrinity”~

深夜に目が醒めて 秒針の音が気になり始めた
妙に長い一秒... 朝は程遠い空……
空気が 信じられない程 臭い

全身が強張って 金縛りにかかった
鉛の様な入れ物を そっと汗が伝った

 

不安は鈍痛を伴って 呼吸が次第に辛くなって
ああ... きっとこのまま 僕は死ぬのだろうと
恐怖と安堵の狭間を 眩暈と共に往き来した

 

光も 音も 臭いも 視線も
感触も 体温も 鼓動も 吐息も
全部が僕の敵になっていた
そして僕を貫くように 攻撃していた

 

嫌いなものなら沢山ある
数え切れないほどあるだろう
見えるものも 聞こえるものも 触れるものも全部

 

正しい音は疲れるから 嫌いだ
正しくない音は 気が狂うから嫌いだ

 

それでも 世界は鳴り止まない……

 

逃げ場の無い僕に向けられる視線が怖い
同情でも心配でも関心でも 何であっても
皮肉か揶揄にしか見えないんだ

 

また僕を貫く 鏡の中の蛇の瞳
怖い

 

それは突然にやってきて 嵐の様に去っていく
誰かが僕を操り 狂わせて 孤立させて 逃げる

 

お前は 誰だ
僕はお前のことなんか 覚えていないからね

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